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現代詩ライブ朗読会に参加して

              上林忠夫

 

 初めての参加で、何かを発見したいという期待と駄目な自分が見えてしまうのではないかという不安がありました。会場の榛名まほろばを訪れるのも初めてのことでした。受け付けで出番のくじをひくと、私は八番目でした。12から13客の席の塊が二つ用意されていました。私は南窓の近くの端を自由席に選び、周囲を見渡しました。どなたかが、アイスコーヒーを私の前に置いて微笑んでくれました。小さなライブで音楽を聴くのが好きな私は、居心地のよい会場空間に身を置いていました。
 持ち時間がひとり五分間。自作を読まれる方、他者の詩を読まれる方、ベースやギターをバックに読まれる方、歌を歌う方など人それぞれで、それが実にライブそのものでした。
 朗読の前の自己紹介も各自独特で、その方の作品のような趣でした。吉増剛造だったら、どんなパフオーマンスをここで演じるのだろうか、と想像していました。私は、まだ完成していない三篇を朗読しました。脚の震えを感じながらも、壁にぶつかって耳に入る自分の声が心地よく、詩は読むものなんだ、と感じる自分がいました。
 朗読会が終わると、心地よい高揚感のまま親睦会が始まりました。朗読会の楽しさを充分味わった満足感が、参加者の方々の顔に笑顔としてあらわれ、話が弾んでいました。
 こんな楽しい時間を支えてくれたのが、榛名まほろば、富沢夫妻のおもてなしでした。
 美味しかつた手料理をもう一度食べたいものです。

(会報298号より)

 

以下、現代詩ライブの様子です。