「熱帯雨林と空っ風」
ポエトリー・リーディング×バリ音楽 を聴いて 高田芙美
平成二十六年三月二日(日)午後七時
会 場 サンガム(高崎中居町)
出 演 くぽんぽん(新井隆人・國崎理嘉)
ゲスト 宮田 恵(フラメンコ)広瀬大志(ポエトリー・リーディング)
「このバスは中居町を通りますか?」
「中居町は・・・」と詩人のⅩ氏似のすっきりした顔だちのバスの運転手
交番でも聞いて、結局タクシーに乗った。
「サンガム? そこで何があるんですか?」
「くぼんぼんの・・・」
暗い店の外でタバコをすっていたのは、あとから知ったのだけれど広瀬大志さんだった
店の中はアフリカ風のインテリア?
くぼんぼんというのはインドネシア語で繭のことだそうだ。新井隆人さんがバリガムラン奏者の國崎さんとユニットを組んだのは昨年。今日朗読する詩については、意味を越えたところで感じてもらえればと挨拶された。バリ風にまとめたヘアスタイルと衣装の國崎さんの瞳が宝石のよう・・・
詩の朗読とガムランの笛、太鼓のコラボ(両面太鼓)が続く
口から出たら部屋だった
灯りはともらない
ものはどんどんだめになっていった
ものはどんどんだめになっていったので
ぼくたちは買いに出かけた
ぼくたちは買いに出かけなければならなかった
花粉はくるまの中にも溢れた
なぜならば
くるまも花だったから
ものはだんだんと
だんだんと
花に
なっていったから
ぼくたちは買いに出かけたのだった
(「花だった」抜粋)
小さなシンバルのような(チエンチエンという)楽器とのコラボ、その音とともに、暗闇に金色の花粉がこぼれるようだ
そらは
そらだけは
決して見てはならないのだから
(あさのそらより)
笛、フラメンコとのコラボ、はじめてフラメンコのステップを真近で見た、引き込まれるものがある。
國崎さんによる、まどみちおさんの心あたたまる詩の朗読、広瀬さんの迫力ある詩の朗読「激しい雨(だったから死んだ)」「場所」
詩は命がけだろうか
宮田さんが食べていたごはん(玉子かけ?)とみそ汁のみそがいい香りだったので、みそ汁だけをたのんだ。自家製のみそ? サンガムにはこんどは、駅から歩いて行き、又、おいしいみそ汁を味わいたい。
(会報287号より)